手間賃と技術料の導入

人月工数のひとつの問題は、スキルの高い人(生産性の高い人)が仕事すると、作業に必要な時間が減って(工数が減って)、SIerの儲けが減る、ということではなかろうか。(顧客にとっては品質の向上ものぞめるのに)。

大工の父が発行していた請求明細を見ていて思ったのだが、人月工数を「手間賃」と「技術料」に分割してはいかがだろうか。

「手間賃」:稼働時間(日数)に応じて請求する金額。一定条件をみたした労働者であれば、日雇い労働者であろうが、大工の名人であろうが同額。

「技術料」:難易度Aの仕事を遂行するのに必要な技術力に応じて請求する金額。誰がやってもできるし、やってもいい仕事の場合は技術料は安い。特殊な人(その筋の名人だったり、特殊な資格を有していたり)しかできない場合や、特殊な人が施工して施工時間を短縮した場合は高くなる。

スキルの高い技術者が短期間で終わらせた仕事と、そこそこの人がそこそこの期間で終わらせた場合、手間賃と技術料の比率でもって、どちらでも同じくらいの請求金額にすべきではないでしょうか?(成果物が一緒である前提で)。

その場合、スキルの高い技術者のほうが、同じ値段でも高品質で期間が短くなることが期待されるので、技術料が高くても顧客は選んでくれると思う・・・。幻想か?